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岐路の業務用米(下)パックご飯、生産量最高

利便性に需要、卸・産地も視線

温めるだけで手軽に食べられるパックご飯。生産量は2017年に18万9千トンと過去最高になり、18年も増える見通しだ。ここ10年の伸び率は6割に達する。約50年続いた減反政策は「コメは売れない」が前提だったが、生産者や流通業者も伸びている分野や用途に目を向け始めた。

パックご飯は値上げ後も売れ行きが良い

パックご飯は値上げ後も売れ行きが良い

 コメ相場は17年産まで3年連続で上昇した。パックご飯を製造する食品各社も原料高を転嫁するため17年秋~18年春に相次ぎ値上げを打ち出した。サトウ食品工業は看板商品「サトウのごはん」を発売から30年で初めて値上げ。従来より約5~8%高に価格改定した。テーブルマークは30品目を対象に最大17%、東洋水産は「マルちゃん」を18年3月から10%前後値上げした。

 日経POSデータで全国のスーパー約2700店を対象に18年3~8月の販売情報を前年同期と比べたところ、パックご飯全体で平均実売価格は3%上昇したが、販売個数は10%の増加だった。

 テーブルマークは今夏から新潟県魚沼市の新ラインが稼働し、生産能力は15%拡大した。担当者は「値上げ後も付加価値を認めてもらえており、新製品も投入する」と意気込む。外食店からの引き合いも増加。17年度のパックご飯の生産量は前年度比17%増の約2億8千万食で、18年度も増える見込みという。

 JA全農は18年産から多収穫米を中心に業務用の扱いを1万トンに増やす方針だ。従来は産地から集荷し卸に流すのがほとんどだったが、大量にコメを使う企業と直接契約も増やす。三重県がモデルケースで18年産は2つの専用品種の栽培面積を前年比5倍の150ヘクタールに拡大。一部はテーブルマーク向けのパックご飯になる。

 コメ卸最大手の神明(神戸市)は今夏からローソンのプライベートブランド(PB)のパックご飯の供給を始めた。富山のグループ工場の設備を増強し、パックご飯の年間生産能力は19年4月から5割増の1億2千万食となる。

 外食大手の大戸屋ホールディングスは17年秋から、ご飯の大盛りを減量した。一方、コメと雑穀を混ぜたご飯は雑穀比率を20%から44%に高め、コメの比率を下げた。健康志向につながるイメージ戦略が奏功し、来店客の6割が雑穀ご飯を選ぶようになったという。

 消費者は価格に敏感だ。産地が値段の高いブランド米づくりに傾斜しても、コメ全体の国内需要は年間8万トンペースで減少している。乱立に近いブランド米競争の先にあるのは銘柄の淘汰だ。

 総菜市場は10兆円規模に拡大し高齢世帯の増加も便利な中食を後押しする。外食店や、袋入りのコメを扱う小売店が価格を上げづらい一方、パックご飯なら多少の値上げも受け入れられやすい。手ごろな価格で利便性をいかに打ち出せるかがコメの将来を左右する。

日本経済新聞電子版より