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少雪でコメ先物強含み 水不足で作柄に影響警戒

夏に高温なら品質悪化も

記録的な雪不足が2020年産米の作柄に影響するとの懸念が、国内のコメ先物市場にじわりと表れ始めた。気温の上昇や雪不足が作柄に悪影響を及ぼしかねないとの観測から、先物価格が強含んでいる。

雪不足はコメどころも例外ではない(新潟市内)

雪不足はコメどころも例外ではない(新潟市内)

「長く暮らしていてこんなに雪が降らない冬は初めて。春以降の生育期に水不足にならないか気がかりだ」。コメ生産者、新潟農園(新潟市)の平野栄治社長はこう話す。

気象庁によると1月末時点で新潟市の積雪はゼロ。例年50センチメートル以上雪が積もる新潟県長岡市もゼロだ。1月中旬までの北陸全体の気温も平年から2度以上高い。

コメ生産者の心配は無理もない。新潟ではこのところ、天候要因でコメの収穫が思うようにいかなかった。19年産は高温障害による品質悪化で、もっとも品質が高い1等米の供給が大幅に減った。

主産地で積雪が増えないことに対する関係者の懸念の一端を映すといえるのが、大阪堂島商品取引所のコメ先物相場だ。主力の新潟コシヒカリ(新潟コシ)先物の20年10月物は、雪が少ない状況が解消されないことがわかると上昇ペースを速めた。1月21日に一時60キロ1万6690円と、昨年12月上旬の安値比4%高になった。

温暖化はコメの生育にどう影響するのか。京都大学の白岩立彦・農学研究科教授は「(温暖化に代表される)昨今の気候変動はコメの生育、特に品質面で悪影響を及ぼしている可能性は否定できない」と説明する。

白岩教授によると、チッ素肥料の使用が減った最近の稲作では猛暑に見舞われると米粒が白濁しやすく、等級の低下につながることがわかってきた。19年のように夏場に気温が大きく上昇すると、1等米の供給が細りやすくなるという。

統計からもこの傾向は読み取れる。新潟県の10アールあたり単収に、1等米と2等米の比率を掛けた等級ごとの単収をみると、19年産は10アール当たり500キロを割りこみ過去10年間で最低になった。温暖化の影響で、今後も高品質のコメの単収が伸び悩む可能性はある。

新潟の山間部などでは冬場の降雪に、稲作用の水の供給を依存する産地も少なくない。今後も雪不足が続くようなら「(田植え前に田んぼを水で満たす)しろかきができないかもしれない」(JA関係者)といった声が聞かれる。

木津みずほ生産組合(新潟市)の坪谷利之代表理事は「(稲の生育で最も水を要する)8月の出穂期に水を確保できるのか」と懸念する。水不足につながりかねない環境も、コメ生産の不安要素だ。

20年産のコメの作付けを決める生産者も難しい判断を迫られそうだ。農林水産省は人口減を理由に、20年産のコメ需要は前年比10万トン減ると試算。需給バランスをとるには作付け減が望ましいとの立場だ。

ただ、この試算は単収が平年並みであることが前提だ。温暖化の兆しが見られる中、この前提に違和感を覚える生産者は少なくない。新潟では前年に続き、主食米の作付けを増やす地域もあるという。

農業生産法人、新潟ゆうき(新潟県村上市)の佐藤正志社長は「今ほど農家にとってコメ先物でのヘッジ売りが有効な局面はない」と話す。作付けの動向や、温暖化の影響で単収がどうなるか不透明な要因は多い。先物を売りあらかじめ収入を固定すれば、生産者も経営しやすくなるからだ。

新潟コシ先物の取引量をみると、1月は1日平均で約1300枚となり、前年同月を17カ月連続で上回る。気候変動リスクが、コメ先物を使うメリットに気づき始めた生産者たちの背中を押すかもしれない。

日本経済新聞電子版より