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昔のコメ品種 復権めざす

かつて普及していたコメの品種を増産する動きが相次いでいる。ササニシキの後継品種や「日本晴(にっぽんばれ)」などで、粘り気のないあっさりした味わいが特徴。味わいがもっちりしたコシヒカリやひとめぼれといった主流のコメに対抗する動きだ。食の多様化と外食産業向け需要増を背景に人気が高まっている。

すし屋など業務用の出荷が多い
(JA越前たけふの日本晴)

すし屋など業務用の出荷が多い
(JA越前たけふの日本晴)

1970年代に全国で最多の作付けを誇った日本晴。コメ粒が大きく、粘りが少ないので薄い味わいだ。コシヒカリ人気に押されて地位が低下していたが、福井県の地域農協が復権に向けて動き出している。

同県で日本晴の19年産の作付けが720ヘクタールと、ここ5年で3倍強に伸びた。ほぼ全量が地域農協のJA越前たけふ(越前市)の管内で栽培されており、同JAは20年産の作付けでも前年より1割増やす計画という。

コシヒカリより同じ面積あたりの収穫量が多い分、卸値も1割ほど安い。すし屋チェーンなどの外食店向けに人気だ。

数年前から一部店舗でシャリ(酢飯)に日本晴を使っている関西の回転すしチェーン、大起水産(堺市)は「適度な硬さですしに最適。通常はコメをブレンドして使うが、単品で使える日本晴は品質が安定しやすい」(佐伯慎哉社長)と話す。

コシヒカリと並ぶ高級ブランドのササニシキでも後継品種で攻勢に出ている。ササニシキは生産量で90年代に全国生産の1割を占めた。粘りが少なくやや硬めな食感が特徴だ。冷夏で戦後最大の不作だった93年に壊滅的な不作になったのをきっかけに、栽培をとりやめる農家が急増した。現在は宮城県など一部で生産されるのみだ。

宮城県はササニシキとほぼ同じ味わいで、作りやすい後継品種「東北194号」を開発した。同県によると、19年産の作付けは232ヘクタール。本格栽培が始まった15年比2倍強となった。

後継品種を「ささ結(むすび)」というブランドで販売する地域農協のJA古川(大崎市)は、20年産の作付けをさらに1割弱ほど増やす。「コシヒカリと違った味わいと、ササニシキの知名度の高さが評価されており、注文に応じ切れていない」(同JAの販売課)という。販売先は県内外のスーパーなど小売店がほとんどで、価格帯は高級米の新潟コシヒカリと同等か、それ以上の5キログラム袋2200~2500円前後で店頭に並ぶ。

50~60年代に西日本で主力銘柄の一つだった「アケボノ」は、岡山県で生産が伸びてきた。同県は20年産の作付けを約5500ヘクタールと17年産と比べて6%増やす。同県は「外食産業からの引き合いが目立つ。牛丼チェーンなど外食店からの注文が増えている」(農産課)と話す。

コメの食味に詳しい新潟薬科大学(新潟市)の大坪研一教授は「コシヒカリ以前のコメは一様に粘りの少ないあっさり系だが、そうしたコメは外食店など業務用の需要が高い」と指摘する。

外食店で丼飯やチャーハンといったコメに味付けする料理の需要が増えているほか、とりわけ人手不足の外食店は「食器や炊飯釜にコメがこびりつきにくい」と、粘り気の少ないコメを仕入れるようになってきたという。

コメの品種は国内に約900あるとされる。消費者の嗜好が変化を続けるなか、人気の高まる銘柄が増える可能性がある。

日本経済新聞電子版より