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専門家が解説!発酵性の食物繊維が持つ健康効果とは

発行.jpeg 新型コロナウイルスの感染者数は、増加の一歩をたどっています。引き続きマスク着用や3密を避けるなどの感染予防対策を徹底して自ら感染リスクを減らしましょう。
そんなウィズコロナ時代を健康で過ごすには、食生活を見直し免疫力を落とさないことが大切だと言われている。中でも近年研究が進む発酵性の食物繊維は、ウィズコロナ時代に摂りたい最も重要な食品素材として注目されているという。

そんな発酵性の食物繊維について、『発酵性食物繊維コンソーシアム』のメンバーである大妻女子大学教授、日本食物繊維学会理事長の青江誠一郎先生による解説リポートが到着したので概要を紹介していきたい。

穀物由来の発酵性食物繊維は死亡率、生活習慣病に影響
青江先生2019年12月に、厚生労働省より『日本人の食事摂取基準』の2020年度版が公表され、2020年4月より使用されました。その中で、食物繊維の摂取が総死亡率、生活習慣病をはじめ心筋梗塞、脳卒中、循環器系の疾患と関連があることが明確に示されことは画期的であり、次々と明らかになる食物繊維の健康効果を如実に反映したものと言えます。

しかし、食物繊維の1日の成人の理想的な摂取量は24g(※1)でありながら、実際の摂取量は15g(※2)前後と10gほど差があることが課題となっています。

戦後間もない1955年には食物繊維を22.5g摂取していましたが、現在は3割ほど減少し14.4gとなっています。大きく減っているのは、野菜ではなく穀物繊維由来の食物繊維です。海外研究(※3)を含め、穀物由来の食物繊維と疾病の関係が続々と報告されており、世界で穀物由来の食物繊維が注目されています」

※1)厚生労働省「日本人の食物繊維摂取基準2020
※2)厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査」
※3)Aune D et al: BMJ 2016;353:i2716

ゆっくり発酵する食物繊維〝アラビノキシラン〟とは
青江先生腸内で発酵しやすい食物繊維を発酵性食物繊維といいます。穀物には多くの発酵性食物繊維が含まれ、その代表的なものがアラビノキシランとβグルカンです。アラビノキシランは小麦ブラン、玄米、ライ麦などに、βグルカンはオーツ(えん麦)、もち性大麦(もち麦)、オーストラリア連邦科学産業研究機構が開発したバーリーマックス(スーパー大麦)などに多く含まれます。

アラビノキシランは、大腸を通過するうちに発酵を受けやすい形に変化します。大腸の奥にはビフィズス菌、酪酸菌などが存在し、そこで発酵により有用菌の活\動を活性化します。酪酸菌とはその名のとおり酪酸を産生する有用菌です。

酪酸は、有用菌が棲みやすい環境をつくり、腸の粘膜を保護、炎症を抑制、アレルギー抑制、がん化細胞の増殖抑制など全身の健康に影響することがわかっています。

1日2g以上の摂取で食生活を改善
青江先生食物繊維の分類として水溶性、不溶性という分類が知られていますが、これは物理化学的性質上の分類で、世界的には発酵性・非発酵性による分類が主流です。

発酵性食物繊維は、健康効果が続々と発表されています。最近の研究では、妊娠中の母親の腸内において、酪酸を含む短鎖脂肪酸(発酵による産物)が多いと、子どもの代謝機能を整えメタボになりにくいことがわかりました(※4)。
※4)Kimura, I et al: Science,Vol. 367, Issue 6481DOI: 10.1126/science.aaw8429

発酵性食物繊維は、1日2g以上の摂取を目指しましょう。玄米や小麦ブランおよび小麦全粒粉、大麦やオーツ麦などの穀物を食事の1品として意識的に取り入れることで、食生活の改善ができます」
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